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2020.01/25 [Sat]
年末のベートーヴェン第九と小泉ドヴォルザーク(九州交響楽団)
今まで行きたくてもなかなか足を運べなかったクラシックのコンサートに1ヶ月の間に2回行ってきました。
クラシックは大好きですが、CDやFMを聞いたり、テレビで見たりするぐらいで実際に生の演奏を聴いたのは、これまで数回しかありません。
夫はクラシックには全く無関心だったので、これまでなかなか行く機会もありませんでした。また、クラシックの演奏会は高いというイメージもありました。
しかし、12月に市内のホールで第九の演奏会があるというお知らせが市政だよりに載っていて料金も2500円と安かったので親友と2人で行ってみました。
全席自由だったせいか30分前に行ったのにすでに9割ぐらい埋まっていて横の方の2階席しか座れませんでしたが、音はしっかり聞くことができました。
第九が市民の前で初めて演奏されたのは久留米市が最初だそうです。
徳島県坂東町(現在の鳴門市)の捕虜収容所での演奏が日本で最初の演奏ですが、一般市民の前で、となると久留米市にいたドイツ兵などの捕虜が一般市民も招いて演奏したのが最初だそうです。その演奏から2019年で100周年という記念行事として企画されました。
合唱団はこの日のために練習してきた250人の久留米市民です。大迫力でした。
18歳から90歳までの方が参加されたそうです。
久しぶりに聞いた生のオーケストラの迫力もさることながら、ほとんど耳が聞こえなくなっていたベートーヴェンがこんなすばらしい曲を書けたということに心から感動して、自然と涙があふれました。
ひとりの人間が未来永劫にわたって何億もの人を感動させることができることに心底ふるえる思いを感じました。
特に第三楽章の天国に登るようなあのメロディー、、、大好きです。
合唱付きの第4楽章もすばらしいですが、私は第三楽章の方が好き。
九州交響楽団の演奏は、数年前にも一度聴いたことがあるので2度目ですが、特に管弦パートのハーモニーがすばらしいと感じました。
金管パートの一部にあれ?と思うところがわずかにありましたが、毎週聞いているNHK交響楽団の演奏と遜色ないように感じました。
が、ガチのクラオタが聞いたらどうなのか(^0^;)はて?
とにかくとても幸せな時間を過ごせました。
そして、1/23(木)にアクロス福岡での演奏会。
「小泉のドヴォルザーク」と題されたこの演奏会は、
もちろんドヴォルザークづくしのプログラムを
名指揮者小泉和裕さんの指揮で楽しみました
1.序曲「謝肉祭」
2.バイオリン協奏曲
3.交響曲第7番
B席3600円でした。
アクロス福岡は西鉄福岡(天神駅)から地下街でつながっていて
アクセスのいい施設です。
階段状のビルが植栽で覆われたデザインが有名ですね。
シンフォニーホールはこんな感じ↓
シャンデリアがすてきです。
7時からの開演の前にロビーではオーケストラメンバーの有志によるミニコンサートが開かれていて、お客さんはみんな席に着かずにロビーで立ったまま聞き入っていました。
プログラム1番目は「謝肉祭」。
国民色豊かなにぎやかなこの曲は、最後のタンバリン奏者が
「おいおい、タンバリン壊れるぞ」っていうぐらい
タンバリンをたたきまくっていたのが、すごく印象に残っています(^0^;)
全体的にテンポもほどよく、心楽しくなる演奏でした。
プログラム2番目は「バイオリン協奏曲」。
バイオリン協奏曲ベストテンなどにはけして選ばれないこの曲ですが、派手ではないけど情感たっぷりでチェコの民族色も感じられるこの曲は、私は好きです。もっと評価されていい曲だと思いますが、日本での演奏機会は少ないように思います。
ソリストの扇谷泰朋さんは、初めて聞いた方ですが、ゆったりしたところの演奏や音色がじつに豊かでした。その反面早く弾く部分は普通だったかな。
オーケストラとの息も合っていて、いい演奏だったと思います。
休憩をはさんで3番目のプログラムは「交響曲第7番」。
ドヴォルザークというば「新世界から」といわれるように
交響曲9番が有名ですが、8番と7番もなかなかの名曲です。
7番8番のカップリングCDも持っています。
小泉さんの指揮はとても気持ちよく、持っているCDより格段上の納得の演奏でした。
演奏終了後はもちろんブラボーの大拍手。
でもアンコールはなかった(^0^;)定期演奏会ではないのが普通なのかな。
第九のときも定期演奏会でも感じたのですが
九州交響楽団は、管弦パートはすごくいいのに、
金管パートに若干違和感を感じてしまいます。
今回もトランペットで1回、ホルンで1回、「あれ?」と思ったりしました。
私の聴き方が悪いのかも。
そして、席を選ぶときに初めてだから通路ぎわの席を取ったのですが
これが大正解。
休憩の時、さっとトイレに行けて、真っ先に済ませて出たら
トイレに向かう廊下は女性の大行列(^0^;)
本当は真ん中のほうが音はいいのかもしれないけど
次回も端の席を取ろうと思いました。
私は作曲家の中でも特にドヴォルザークが好きなのですが、その理由を考えてみると「凡人と天才の両方を持っている人」だからなのかも。
もちろんベートーヴェン、モーツアルト、バッハ、ブラームス、、好きな作曲家をあげればキリがありませんが、どの人もみんな「二度と現れない天才」だと思います。とても凡人と同じ世界に生きているとは思えません。
でもドヴォルザークの曲は「なんでこんなに美しいメロディーが書けるの?」と思う反面「ださっ」「うわ、平凡」っていう感じの部分もあって、人間的にどこか自分とつながる部分を感じるのです。チェコの風景は日本の田舎風景と似ているという文章もいつか読んだ気がします。
すごく遠いところから音楽を降り注いでくれる他の天才作曲家にくらべて、彼は同じ大地に根ざして音楽を届けてくれる気がします。
ま、勝手な私の思い込みですが。(^0^;)
これからは自由気ままに月一ぐらいでクラシックのコンサートに行こうと思いました。
会場で山のようにくれた今後の演奏会パンフレットを見たら、けっこう安い(1000円ぐらいのもあった)コンサートもあるんですね。
有名な楽団でなければ気軽に行けそうです。
Re: NoTitle Musicaさん
東京にあるものはほとんど福岡にあると思います。
さらに現在マンションがどんどんできて人口爆発中です。
>
> ドヴォルザーク、演奏していても「美しい・・・」と思ったり「変わったメロディーね?」と思うことも(^^ゞ それでも、とても魅力的な作曲家ですね♪
やはり演奏家のかたもそう感じるのですね(^_^;
人間味のある作曲家だと思います。